PCI冠動脈カテーテル治療
当院には現在約20名の循環器内科医師が在籍しており、
開院以来、365日24時間体制で心臓の治療を行い続けています。
PCIとは?
PCIとは、「狭心症」や「心筋梗塞」により心臓を取り巻く血管(冠動脈)が細くなったり、詰まった箇所に対して、腕や足の付け根にある動脈より、カテーテルと呼ばれる細い管を入れ、細くなった箇所あるいは詰まってしまった箇所を、バルーン(風船)で広げてステントと呼ばれる網目状の金属の筒を留置する治療です。
胸部を切開することなく治療を行えるので、患者様の身体的な負担が少なく、早期の社会復帰が可能です。
当院では豊富な経験を持つ医師が毎年、2,000件以上の冠動脈カテーテル治療を行なっています。
狭心症
心臓を取り巻く血管(冠動脈)が何らかの原因により細くなってしまい、心臓に十分な酸素や栄養を送り届けることができなくなってしまう病気です。
狭心症の症状ですが一般的に、胸部に痛みを感じたり締め付けらる感じが15分くらい続きます。狭心症を引き起こす原因は様々ですが、高齢者や肥満症の方、そして喫煙者に発症しやすい傾向があります。また運動不足や極度のストレスも発症の原因のひとつとして考えられます。
通常の健康診断などでは狭心症の発見は難しく、発見するためには血液検査や、CTで心臓の血管(冠動脈)を撮影することが必要となります。
心筋梗塞
心臓の血管(冠動脈)が詰まってしまい、血流が途絶えてしまった状態のことを言います。血流が途絶えてしまうと、酸素や栄養分が心臓の隅々まで送り届けれないため、心臓の筋肉が壊死してしまいます。
心筋梗塞は主に、コレステロールなどで出来たプラークと呼ばれる脂肪の塊が破裂し、血栓が出来て血管を詰まらせてしまうことで発症します。心筋梗塞の前兆として狭心症と同様に、胸に激しい痛みや締め付けられる感じがしたり、背中、左肩、左腕、顎などにも痛みを感じることがあります。この症状が20分以上続いた場合は、心筋梗塞のリスクが非常に高まった状態とされます。
しかし、多くの患者様は前兆が見られないまま突然発症してしまい、一刻を争う状態で病院に搬送されてきます。
IQon スペクトラル CT
IQonスペクトラルCTは世界初二層検出器を搭載することで、従来のCT画像のみならず、スペクトラルイメージングという新たな画像を一回の撮影で取得できる画期的なCT装置です。これにより、診断精度の高いCT検査が可能になりました。また従来のCTと比較して、少量の造影剤で撮影することが出来るので、腎臓機能が低下した患者様や急性心疾患で運ばれた患者様でも低侵襲かつ迅速に検査を行うことが出来ます。
当院では患者様に負担のかかるカテーテルによる心臓の検査は基本的に行わず、CTで心臓の検査を行ないます。そのため年間12,000件ものCT検査を行なっています。
検査の結果は血液検査なども含めて全て即日、患者様にお伝えするため後日、検査結果を聞くためにご来院いただく必要はありません。もし、お時間に余裕がない方は問診時または診察時にお伝えいただければ、別な日に検査結果をお伝えすることも可能です。
特殊なカテーテル治療器具
ロータブレーター
ロータブレーターとはカテーテルの先端に小さなダイヤモンドの粒を装着した金属を高速で回転させ、冠動脈の中が非常に固いもので詰まっていて、バルーンだけでは拡張できない時に使用致します。ロータブレーターは柔らかいものは削れづらいため、血管を傷つけづらくなっています。
エキシマレーザー
エキシマレーザーは狭く、又は閉塞した冠動脈にカテーテルの先端から照射されるエキシマレーザーによって、プラーク組織を蒸散させ詰まりを取り除く事ができます。
インペラ
インペラとは心原性ショックなど薬物治療に反応しない急性心不全を対象とした、超小型のポンプを左心室に入れ、循環を補助するためのカテーテルです。従来の循環補助装置よりも身体の負担が少ないのも一つの特徴です。