高度心臓血管治療施設 24時間救急救命対応

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高度心臓血管治療専門施設

MICS手術低侵襲心臓手術

身体的な負担の少ない心臓手術の方法であるMICS手術。
すなわち、従来の胸骨正中切開(胸の真ん中を切って心臓にアプローチする)という方法ではなく、左右どちらかの胸に小切開をおき手術を行う方法、
MICS(Minimally Invasive Cardiac Surgery:低侵襲心臓手術:ミックス)と呼ばれる方法で手術を行います。

低侵襲心臓手術(MICS手術)とは?

MICS手術では、術式によりますが、左右どちらかの胸に3-6cm程度の切開をおき、肋骨の隙間から心臓にアプローチし手術を行います。

MICSの適応疾患

  • 僧帽弁・三尖弁の形成術
  • 大動脈弁置換術
  • 狭心症に対する冠動脈バイパス術
  • 心臓腫瘍切除術
  • 先天性心疾患
  • 心房細動に対するMaze手術
  • 左心耳閉鎖術
低侵襲手術件数

尚、当院では、僧帽弁形成術・三尖弁形成術に関しては、より低侵襲で高品質な低侵襲手術である、ロボット手術を第一選択としております。
ロボット手術ではメインの創部が3cm程度となり、骨に全く負担がかからず、術後疼痛も軽減され、かつ精密な手技が可能となります。
ロボット手術に関しては別のページで説明しておりますのでご参考にされてください。

MICS AVR(大動脈弁置換術)

代表的なMICS手術である、重症大動脈弁狭窄症に対する、MICS-大動脈弁置換術の動画を供覧します。
右前胸部に5㎝程の皮膚切開をおき、内視鏡カメラ補助下に安全にかつ正確に手術を行います。
この手術の手術時間は2時間半~3時間程度です。術後も5日目に退院というのが一般的な経過です。

MICS AVR(大動脈弁置換術)を受けた患者様の声

こちらの動画は当院でMICS AVR(大動脈弁置換術)を受けた患者様にご協力いただき、撮影させていただいた動画です。
手術直後の様子や、退院されてからの日常生活についてお話していただいております。

以下の写真はMICS-大動脈弁置換術を行った患者様の創部です(右前胸部)。
1年後はケロイド形成などの創部トラブル無く、創部も探すのが難しいくらいで、全く目立ちません。

MICS AVRから1週間後の創部

執刀医より
「メリット」と「デメリット」について

MICS手術のメリット

MICS手術のメリットは、なんと言っても、その回復の早さと術後の制約の少なさです。また、創部が目立たないというメリットも重要です。

術式にもよりますが、MICS手術後の患者様は術後5日目前後で退院可能となります。
従来の胸骨正中切開法では、重篤な合併症である胸骨骨髄炎・縦隔炎という合併症が2%程度で起こると言われておりました。また、胸骨が治癒するまでの2-3か月は上半身の過度な労作、車の運転は控えないといけませんでした。
しかしながら、MICS手術では骨を切らないため、骨髄炎などの術後感染症の可能性はほぼ0と言われております。また、北海道・東北では除雪や車の運転が生活の上で非常に重要であります。MICS手術後はこのような日常生活に特に制約がありませんので、早期から通常の日常生活に戻ることが可能です。

MICS手術のデメリット

MICS手術のデメリットは、その難易度の高さにあります。また、解剖学的にMICS手術が不向きな方ではMICS手術を行えない場合もあります。

MICS手術は、一般的な胸骨正中切開法に比べて、限られたスペースでの手術であり、難易度が非常に高く、またトラブル発生時の対応も複雑であり、慣れた術者が行わないといけません。
その為、MICS手術を安全に行える執刀医、施設は全国でも限られております。
少なくとも年間50例以上のMICS手術をこなしている執刀医、施設でなければ手術の安全性、正確性を維持することは難しいと考えます。

入院から退院まで

入院から退院まで

当院の実績

当院でのMICS手術数は年々増加傾向にあり、近年は年150~200例のペースで行っています。代表的な術式は、大動脈弁置換術、僧帽弁形成術、三尖弁形成術、冠動脈バイパス術です。

心臓血管手術 セカンドオピニオン外来

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